定価:1,121円(税込)
整理番号:タ-4-1
刊行日: 1992/12/07
ページ数:380
呪文や語呂合わせ、吃音、言い間違いなどに潜む創造性。「無意味」によって言語秩序の顛覆をたくらみ、新しい言葉の宇宙を表現した近代の詩人たち、ルイス・キャロル、エドワード・リア、モルゲンシュテルン、ハンス・アルプらの魅力溢れる生涯と作品を紹介する。ナンセンス詩のアンソロジーを併録。
1 鏡の中の言葉
2 詭弁・謎・アディナタ
3 迷宮言語と言語遊戯
4 グロッソラリー・狂人詩・共感覚
5 鼻をにくむ男―エドワード・リアの場合
6 ポエジア・アルファベティカ―あるいは失語症の鸚鵡について
7 奇妙な動物誌
8 どもりの少女誘拐者―ルイス・キャロルの場合
9 キャロル再訪―遊戯の規則
10 人間のなかの子供のために―Ch・モルゲンシュテルンの場合
11 文法の戦争
12 冗談、諷刺、反語、ならびにより深い意味―Ch・D・グラッペの場合
13 賽を投げる男―ハンス・アルプの場合
14 数と時間構造
15 言葉の瞞し絵―パロディについて
ナンセンス詩アンソロジー
定価:1,121円(税込)
整理番号:ヤ-2-1
刊行日: 1992/11/06
日本人の文化と歴史の深層を掘りおこした民俗学の巨人柳田国男が第1線の知性たちと語りあった興趣豊かな対談集。マレビトをめぐる折口信夫との著名な対談「日本人の神と霊魂の観念そのほか」など、戦中戦後にかけて発表された9編を収める。柳田国男の人と思想を理解するうえで恰好の入門書であるだけでなく、米や脳死問題など今後の日本文化論を展望する視座として欠かせない貴重な資料である。
文学と土俗の問題(青野季吉・佐藤信衛)
民俗座談(谷川徹三・秋田雨雀・風巻景次郎・橋浦泰雄)
民間伝承について(浅野晃・橋浦泰雄)
文学・学問・政治(中野重治)
婚姻と家の問題(川島武宜)
日本歴史閑談(家永三郎)
日本人の神と霊魂の観念そのほか(折口信夫)
民俗学から民族学へ(折口信夫)
日本人の道徳意識(桑原武夫)
定価:1,835円(税込)
整理番号:ハ-3-1
刊行日: 1992/11/06
カエサルに敗れてみずから死を選んだカトーから、己れの意志に殉じた三島まで―。古事記・平家・近松・芥川・太宰などの文学テキストを引きつつ自死の歴史を跡づけ、透徹した論理と雄渾にして優美な文体で、意志的に選びとられた死を通じて現れてくる日本精神の光輝と陰影とをあざやかに描き出した画期的な日本文化論。
第1章 カトーの〈ハラキリ〉
第2章 自殺の統計学
第3章 自殺社会学の歩み
第4章 兆候としての自殺
第5章 歴史の曙
第6章 暴力の失効
第7章 武芸そして死の作法
第8章 捨身
第9章 残酷の劇
第10章 愛と死
第11章 自己犠牲の伝統
第12章 奈落の底まで
第13章 ニヒリズム群像
第14章 三島的行為
定価:795円(税込)
整理番号:ハ-2-1
刊行日: 1992/08/06
「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへばしのぶることのよわりもぞする」の歌に代表されるように、式子内親王の作品には、鬱と激情の交錯する、特異な審美性にあふれた作品が多い。その個性的な詠嘆の底には、どのような憂鬱の生涯がひろがり、いかなる激情にあやなされた思慕があったのか。―歌と生涯を辿りつつ、沈鬱と激情の歌人、式子内親王の内面に鋭く迫る。
第1部 式子内親王とその周辺(四宮の第三女式子の出生
斎院ト定前後
み垣の花―斎院式子の青春の夢と失意
前小斎院御百首のころ―平氏全盛のかげの哀傷
治承四年雲間の月―以仁叛乱と式子の周辺
贄野の池―以仁敗死とその生存説の中で
建久五年百首のころ―後白河時代の終焉と式子の落飾
軒端の梅よ我れを忘るな―病苦の中の正治百首)
第2部 式子内親王の歌について(宇治の大君に通う式子の心情
式子は多量の霞を求めねばならなかった
梅のおもかげ
花を見送る非力者の哀しみ―作歌態度としての〈詠め〉の姿勢
式子を支配した三つの夏と時鳥
落葉しぐれと霜の金星
巷説「定家葛」の存在理由
忍ぶる恋の歌
式子と定家、ならびに宜秋門院丹後
梁塵秘抄は作用したか)
定価:1,155円(税込)
整理番号:ア-1-1
刊行日: 1992/06/24
浅田 彰 アサダ アキラ
〈交通〉の神ヘルメスの名のもとに、音楽や絵画をめぐりながら、〈意味〉と〈情念〉の罠をくぐり抜け、〈外〉へと軽やかに〈逃走〉する、20世紀末の思考の実験。
リトゥルネッロ―〈ソン・メタリック〉の消息
戦争―ヘルメスの遊戯としての
シューマンを弾くバルト
最後のピアニスト―マウリツィオ・ポリーニを聴く
偉大なるもぐらの思い出―グレン・グールドを聴く
無声で呟かれる〈死〉―マラルメ/ブーレーズ/デリダを〈聴く〉
キノコの音楽―ジョン・ケージを聴く
少女になった少年になった少女の話
デルヴォー―あらゆる終りのあと永遠の黄昏の中にたたずむ
フェルメール 光の充溢
F・Bの肖像のための未完のエキス
例.「宮沢賢治」→「宮沢」
叢書ウニベルシタス、講談社学術文庫、中公文庫、岩波文庫、ちくま文庫、みすず書房、哲学、思想、人文科学、芸術、美術、算法少女、復刊、悲劇、古本、イーブックオフ、古本市場...