定価:1,050円(税込)
整理番号:ヤ-7-2
刊行日: 1997/01/09
1960年代、華やかに照明を浴びたフランス思想とは何なのか。そして、それは世界の変容を考察していくうえで、どう有効なのか。フーコー、ブルデュー、アルチュセール等を軸に、構造主義=マルクス主義を超克する現代思想の本質的方法を、社会科学と哲学が響きあう地点に切り拓く。
第1部 哲学と社会科学(哲学の転回点―「レヴィ=ストロース対サルトル」を超えるプラチック哲学
ブルデューの「社会学と哲学」―客観化の論理を客観化することの意味
アルチュセールとフーコー―「マルクス」評価の違い
理論的な方法の転移―再びアルチュセールとフーコー)
第2部 国家・権力・歴史(アルチュセールの国家論―「イデオロギー=プラチック」の理論
フーコーのディスクール 権力論
シャルチエのプラチック歴史学―唯物史観・心性史・社会史の超克)
定価:1,173円(税込)
整理番号:ヤ-9-1
刊行日: 1996/12/10
選挙やゲームや呑屋の看板でおなじみの、赤い衣と黒いヒゲ。ダルマの原形を洗い出す、本邦初伝の語録のテキスト。北魏末に中国を訪れた遊行僧ダルマ(達摩、達磨)とこの人を師と仰いだ人々の言葉を今日に伝える『二入四行論』全巻とその注釈の決定版。後代の禅の語録のモデルとなる問答と説法のすべてがここにある。中国思想史における、禅仏教の特色と功績が具体的に示される。型にはまった、しかつめらしい禅のイメージは毛筋ほどもない、みずみずしい実践の魅力が全巻に溢れている。今日知られる4種の版本と敦煌写本のすべてを校合する最前線の新しい定本。
定価:1,478円(税込)
整理番号:ヤ-8-1
刊行日: 1996/11/07
黒海とカスピ海に挾まれたカフカース、シルクロードの舞台・中央アジアのイスラーム世界は、かつてロシア帝国の領土だった。1917年の革命後ソビエト連邦に組みこまれたが、そこにはイスラームに帰依しながら独自のナショナリズムを保持する多くの民族が暮らしていた。ムスリムとしてのアイデンティティのもとで民族自決を目指したかれらは、ボリシェヴィズムといかに関わりあっていったのか。接近と離反、希望と挫折―複雑に絡み合う『イスラーム・ナショナリズム・社会主義』のトリアーデを、周縁民族の視角から記述する。ソ連崩壊をうけてにわかに紛争の火種となった地域の「問題の本質」を、ソ連解体と冷戦終結以前に提起した先駆的論考。
序 ロシアとイスラーム世界
第1部 「オリエント」のなかのロシア革命(イスラーム世界から見たロシア革命70年
ロシア革命と中東)
第2部 アナトリアのボリシェヴィキ(エフェたちのパルチザン
緑軍と「不可能な革命」)
第3部 スルタンガリエフ異聞(スルタンガリエフとムスリム赤軍
もうひとつの「ディアスポラ」とエスニシティ
ソ連のなかの「オリエンタリズム」)
第4部 スーフィーとコミサール(ヴァイソフ神軍考
カフカースのスーフィー)
定価:1,223円(税込)
整理番号:ヤ-6-1
刊行日: 1995/12/07
19世紀、フランス初の情報紙『プレス』が創刊され、華やかなメディアの時代が幕を開ける。時のトピックスやはやりのスタイル、連載小説や巷の噂…。人々を魅了したこの流行通信(『パリ便り』)は、瞬く間に同時代の文学やファッションに影響を及ぼした。マス・メディアの誕生と展開を通して、ジャーナリズムの側から、文学と都市風俗の流れをとらえ直す画期的な一冊。図版多数掲載。
1 トピックスの発明
2 メディアの市場
3 名の物語
4 市場の中の芸術家
5 文の興行師たち
6 「言説市場」繁盛記
7 都市の物語 物語の都市
8 モードあるいは「真実」の漸進的横滑り
9 モードの専制
定価:999円(税込)
整理番号:ヤ-5-1
刊行日: 1995/10/05
幕末から明治にかけて、西欧文化を受容するために数多くの翻訳語が生みだされた。当時、焦眉の急であった異言語の翻訳をめぐる問題は、とりもなおさず重大な思想上の問題をはらんでいた。たとえば、natureの翻訳語として定着した「自然」は、本当に原語と等しい意味を担いえたのだろうか。その間の意味のずれこそ、日本人の西欧文化に対する「理解」と「誤解」を具体的に指し示しているのではないか。異文化との接触の場所である「翻訳」をめぐる原理的な思考を提示する。
第1章 二つの「自然」をめぐる論争
第2章 辞書、事典に見る「自然」とnature
第3章 翻訳語「自然」が生み出した誤解
第4章 「自然主義」の「自然」とは何か
第5章 自然科学者における「自然」
第6章 丸山真男「自然から作為へ」の「自然」
第7章 「天」とnature
定価:1,325円(税込)
整理番号:ヤ-3-1
刊行日: 1993/03/05
アルレッキーノが、ヘルメスが、クリシュナが天空を飛び交い、地上を跳ね回る―。狂言における太郎冠者のイメージとアルレッキーノに象徴される西欧のファルスの伝統を媒介し、あるべき知の具現者としての道化を描き出すべく、知的情熱に裏打ちされた博引旁証が交錯する。創造的混沌の世界への回帰を訴え、70年代以降の知的状況の出現を高らかに告げた山口道化学の記念碑的著作。
第1章 アルレッキーノの周辺
第2章 アルレッキーノとヘルメス
第3章 アフリカ文化と道化
第4章 黒き英雄神クリシュナ
第5章 アメリカ・インディアンと道化の伝統
例.「宮沢賢治」→「宮沢」
叢書ウニベルシタス、講談社学術文庫、中公文庫、岩波文庫、ちくま文庫、みすず書房、哲学、思想、人文科学、芸術、美術、算法少女、復刊、悲劇、古本、イーブックオフ、古本市場...