定価:1,155円(税込)
整理番号:ク-1-2
刊行日: 1998/09/10
ページ数:336
日本の企業は従業員に何を要請しているのか。また海外進出日系企業は現地労働者との間にどのような緊張を抱えているのか。職制の権威、人事考課の正統性、能力主義的平等のなかで自発と強制がないまぜになった「日本的経営」。海外でのその営みを知ることは、私たちの企業社会の枠組みを構成する諸要素の意義、そこにこめられている経営のニーズの理解に役立つ。「日本的経営」が労働者の生きざまにとってもつグローバルな意義を、その光と陰を、国内外の工場における徹底したフィールドワークをもとに浮き彫りにする力作。
序にかえて―日本の職場を点描すれば
第1部 「日本的経営」の明暗(労務管理の惰力―「東芝府中人権裁判」分析
査定される従業員―人事考課の論理と作用
「日本的経営」とヨーロッパ労働者
アジア日系企業における労働の状況
「日本的経営」の光と陰)
第2部 企業社会の現在(国鉄「改革」・1987年日本
「雇用均等法」下の職場―男と女の「共苦」と「共闘」
「組合ばなれ」の背景
「組合ばなれ」の「民主主義」)
定価:1,529円(税込)
整理番号:ク-5-1
刊行日: 1995/09/07
19世紀のパリは現代社会の先触れである。共和国と独裁制、革命、世界経済、万国博覧会、根なし草になった人びと。第二帝政期の娯楽の王といわれたオペレッタは、市民が公共生活から遠ざかり、私的生活に引き籠るこの社会の浮薄な陶酔状態を、その生きた形姿においてもっともよく捉えた。成り上がり者ルイ・ナポレオンの第二帝政と興隆をともにしたオペレッタの創始者オッフェンバックの伝記を通して、パリの生活を記述する都市の伝記。
プロローグ 時代の真只中に立つジャック
七月王政の黄昏―雌伏するジャック
第二帝政のオペレッタ世界―雄飛するジャック
第三共和政の白けた日々―生き残るジャック
エピローグ ラテルナ・マギカ―すべては過ぎ行く
定価:866円(税込)
整理番号:ク-2-1
刊行日: 1994/04/07
青年と青年期は、現行のシステムに対して秩序維持的に機能するだけでなく、システムそのものの廃棄に向かうこともある。1970年代は「やさしさ」が、そのような対抗価値として共有された時代だった。青年現象としての「やさしさ」の両義性を、アンデンティティやモラトリアムなどの概念を補助線として読み解き、「ミリタントなやさしさ」に高度産業社会からの自立を託した政治のフォークロア。
1 未成の存在証明
2 青年の虚無
3 青年のなかの老い
4 青年が歩く
5 〈場〉と〈ふるさと〉への回流
6 モラトリアムのなかの青年
7 やさしさのゆくえ
8 青年の「保守化」9 共に生きる力のために
定価:1,050円(税込)
整理番号:ク-1-1
刊行日: 1993/02/05
いま、日本のサラリーマン、OLたちが担わねばならなぬ〈しんどさ〉の根底にあるものは何か?〈日本的経営〉を支える日本労働者像の特徴とは?それは彼らのどのような体験からつくられたのか?ダイナミックな史的アプローチと内在的な現状分析によって、ふつうの労働者のあり方と考え方の特質を浮彫りにし、企業社会からの自立の道を示す力篇。
「ふつう」のための「猛烈」―現代サラリーマン考
日本の労働者像を求めて
日本の労働者の「離陸」
組織労働者の戦後
QC活動の明暗
職場社会の戦後史―鉄鋼業の労務管理と労働組合
女性労働者の戦後
ある銀行労働者の20年
例.「宮沢賢治」→「宮沢」
叢書ウニベルシタス、講談社学術文庫、中公文庫、岩波文庫、ちくま文庫、みすず書房、哲学、思想、人文科学、芸術、美術、算法少女、復刊、悲劇、古本、イーブックオフ、古本市場...