定価:1,260円(税込)
整理番号:ア-12-1
刊行日: 1996/10/09
ページ数:416
「新しい対象と問題は必然的に現存の理論的場のなかでは見えない。なぜなら、それらはこの理論の対象ではなく、禁止されたものであるからだ…。見えないものは、見えるものと同じく、もはや主体の視覚の機能ではない」。目的論的発展史観として解釈されていた旧来のマルクス理解にかわって、そのテクストの『構造論的』把握を試みた記念碑的著作―その初版(1965年)の完訳である。上巻は、アルチュセール、ランシエール、マシュレーの3論文を収録。古典経済学の「問い」の構造を問い直し、さらに若き日の著作における人間学的把握をこえて、『資本論』ではじめて達成された「科学的認識」を剔抉する。
序文『資本論』からマルクスの哲学へ
『一八四四年の草稿』から『資本論』までの批判の概念と経済学批判(『一八四四年の草稿』における経済学批判
『資本論』における批判と科学)
『資本論』の叙述過程について
定価:897円(税込)
整理番号:ア-8-1
刊行日: 1994/10/06
一般に言葉とは、思考を表現するものといわれている。しかし、本当に心の中にあるすべてのことを言葉にできるのだろうか。自然の美しさ、恋の思い…言語に絶するこれらを表現するために古来より用いられてきたのが「言葉のあや」=レトリックである。『古今集』などの和歌から現代のコマーシャル・コピーにいたるまで、日本人の言葉の秘密をさぐり、さまざまなレトリックの可能性を論考する。
1 仕立て―仕組まれた場違い
2 見立て―視線の変容
3 姿―見得を切る言葉
4 対句―意味に先立つ形
5 寄物陳思―思いに染まる言葉
6 掛詞―話題の交錯
7 縁語―言葉の連鎖反応
8 本歌取―創造のための引用
定価:897円(税込)
整理番号:ア-6-1
刊行日: 1994/09/07
ページ数:256
『蜻蛉日記』『更級日記』など日記文学の先駆をなす「伊勢日記」。この作品はさらに、紫式部の『源氏物語』などの作品と深く共応しあい、平安期の王朝女流文学の礎を築くことで、後世の文学に大きな影響を及ぼした。宮仕えと恋愛、そしてその恋の破綻、皇子の出産、お仕えしていた中宮の死…「伊勢日記」を丹念に読み解き、伊勢という女流歌人の作品と人間像を深く彫り下げる。
第1章 わたしの伊勢
第2章 宮仕え、恋愛とその破綻
第3章 寺めぐり
第4章 ふたたび宮仕え、拒む女となる:第5章 平中の敗北
第6章 皇子を産む、中宮のいたわり
第7章 中宮の崩御
第8章 敦慶親王とともに
第9章 歌壇の花
第10章 交友、晩年、伝承
定価:816円(税込)
整理番号:ア-2-2
刊行日: 1993/10/07
ネミの森の王からナウシカまで、はたして王権とは何であったのか?そして、天皇とは王の異伝なのだろうか?本書は、この壮大なテーマに果敢に挑戦する。天皇を日本固有のものとしてのみ論ずること、また人類学の王権論一般に還元すること、この両者をきびしく斥けながら、王という普遍の貌と天皇という固有の貌とが相交わる場所に、著者は天皇制の新たなイメージを結像させる。この知的冒険の果てに著者は問いかける―。われわれ日本人の美的・倫理的幻像、幼童天皇とはだれか?
序章 天皇制、または立ち尽くす王権
第1章 王権の起源と系譜
第2章 王の宗教的威力
第3章 王権と天皇制のはざまに
第4章 象徴天皇制の構造
第5章 天皇制のなかの自然
終章 再び、王という場所へ
例.「宮沢賢治」→「宮沢」
叢書ウニベルシタス、講談社学術文庫、中公文庫、岩波文庫、ちくま文庫、みすず書房、哲学、思想、人文科学、芸術、美術、算法少女、復刊、悲劇、古本、イーブックオフ、古本市場...