定価:924円(税込)
整理番号:シ-5-1
刊行日: 1996/02/07
夫の転勤で地方都市に移り住んだ女性が、ふとしたきっかけで市民運動の大切さを知るのだが、いざ地方自治のしくみを勉強しようとなると分からないことだらけ。そこでとなりまちの大学の先生を講師に勉強会を始める―こんな設定で繰り広げられる「自治体学講義」全12章。なにかと複雑な自治体行政について一からてほどき、税金、学校教育、高齢者福祉、都市環境、ごみとリサイクル、学校給食、文化行政、都市計画、はては外国人問題まで、「私たちのまち」でともに暮らすための基本的テーマを分かりやすく解説する。市民参加の「身近な政府」を実現するためのA to Z。
1 憲法とふたごの地方自治
2 首長と議会
3 税金と予算
4 学校教育と教育委員会
5 高齢型社会の地域福祉
6 水と都市環境
7 ごみとリサイクルを考える
8 学校給食と食品行政
9 文化行政と文化化
10 平和と国際政策
11 内なる国際化への取り組み
12 土地の利用と自治
定価:1,050円(税込)
整理番号:ウ-6-1
刊行日: 1996/02/07
ページ数:288
原稿用紙を前にすると、なぜか書けなくなってしまう作文。この憎き作文を解体し、さらにプロの名人芸たる文芸作品をも巻きこんで、文章表現の楽しさと可能性を追究する。「書く」っていったいなんなのだろうか。胸に浮かんだことばをどのように捕らえるか、メモをどう生かすか、どこまで推敲するのか。ありうべき新「作文」の実践をラジカルに自由に説き明かす革新的な文章読本。
第1章 人はなぜ書くか(地面に手で書く
作文は嫌いだった
「自分」作りマシーン ほか)
第2章 表現の現場(「私」という場所
最初の記憶
水の入ったコップ ほか)
第3章 純粋文章(メモというジャンル
主題ゲーム
推敲のたのしみ ほか)
定価:918円(税込)
整理番号:フ-3-1
刊行日: 1996/02/07
「時計にきざまれる時間」は権力や政治のありかた、人々の日常生活をどのようにして変えていったのか。もっぱら否定的に語られてきた伝統的な住民共同体には、いかなる柔軟で豊かなイマジネーションをもつ習俗があったのか。フランス近代の社会生活における時間や習俗の歴史と、そこに息づく人々の生活世界をたずねながら、現代におけるしなやかな時間の感覚と生き方の可能性をさぐるフランス史の旅。
1 歴史のなかの時間(時のはかどりを時計が告げるようになるとき
時を治めることは社会を治めること
実用の時計とシンボルの時計
鉄道のネットワークと時間の統一 ほか)
2 習俗世界のイマジネーション(若者たちの五月
火祭りのほのおは燃える
七月十四日の祝祭と革命の神話化
ヴァカンスの季節、あれこれ ほか)
定価:1,155円(税込)
整理番号:ハ-1-4
刊行日: 1996/01/10
ページ数:304
「ゴダールに熱い興奮を禁じえない一つの魂が同時にマキノ雅弘にも涙してしまうという現実、それは何も理性と情念の不本意な隔離を嘆くべき問題ではなく、まさに映像の記号学的論理の、意味されるものを越えた普遍性を証拠だてるものでしかない。」無限大の闇の向こう、銀幕の上ではおぼろげに輝いている「映画」を、論理と批評の場に引きずり出してみよう。鮮やかな手つきで「映画」を諸要素に分け、その「記号」や「しぐさ」を、「現代の物語」として解読してみる。反‐美学的で反‐教育的、ときにはエロチックに映画と戯れる偏愛的映画論。
映画・この不在なるものの輝き(批評と崩壊意識
視線劇の基本構造
沈黙する透明なフィルム)
映像の理論から理論の映像へ(理論の場としてのフィルム断片
フィルム体験、そして不可能性の映像
触れることと離れてあるもの
決闘の欺瞞
世界の停滞から壁の映像へ)
自動車の神話学(現代の物語を読む?
自動車映画の史的貧困
停止装置の説話体系
不可視の結節点としての記号
非の譚としての現代=映画論)
映画、荒唐無稽の反記号(フィルム体験とその環境
ヒチコック、または曲線の勝利
現在に酷似する映画的言説の頽廃―山口昌男批判
愚鈍なるものの残酷―いま一つの『カッコー』論)
映画と落ちること(縦の世界=垂直の運動
映画的装置のシニシズム
縦の誘惑
ヒチコック的世界
落ちずにいること)
定価:1,223円(税込)
整理番号:ヤ-6-1
刊行日: 1995/12/07
19世紀、フランス初の情報紙『プレス』が創刊され、華やかなメディアの時代が幕を開ける。時のトピックスやはやりのスタイル、連載小説や巷の噂…。人々を魅了したこの流行通信(『パリ便り』)は、瞬く間に同時代の文学やファッションに影響を及ぼした。マス・メディアの誕生と展開を通して、ジャーナリズムの側から、文学と都市風俗の流れをとらえ直す画期的な一冊。図版多数掲載。
1 トピックスの発明
2 メディアの市場
3 名の物語
4 市場の中の芸術家
5 文の興行師たち
6 「言説市場」繁盛記
7 都市の物語 物語の都市
8 モードあるいは「真実」の漸進的横滑り
9 モードの専制
定価:999円(税込)
整理番号:ケ-2-1
刊行日: 1995/12/07
人間の排泄作用とその排泄物処理の仕組み全般について、歴史的・全体的にはじめて探索の手をのばした異色の文化史。古くは文学作品などにあらわれたこの「下等機能」の種々相から、新しくは最近のパリの公衆トイレにいたるまで、オシッコのやり方、ウンコの捨て方といったきわめて卑近な動作の記述にまでふみこみながら、そこにあらわれた社会の心的傾向、思想を描き出す、興味津々の書物。
1 『水に御用心!』
2 穴あき椅子、溲瓶、おまる
3 最後の『微風(そよかぜ)』が吹く頃に
4 公衆衛生監督局の起源
5 下水道なしに街路なし
6 便座上の規律
7 自由を抹殺する法
8 パリの公衆便所
9 ゆっくりと、人目につかぬよう…
定価:999円(税込)
整理番号:モ-1-1
刊行日: 1995/11/07
愛着のある、依存する対象を失うことは、いつでも悲しみの感情を引き起こす。最愛の人、かわいがっていた動物、毎日抱いて寝た縫いぐるみ、また、住み慣れた家や自分自身のイメージまで、ひとはさまざまなものを失いながらも、その悲しみを乗り越えて生き続けなければならない。「悲哀の仕事」(フロイト)を十分になしとげ、心豊かな大人に成長していくにはどうすればよいのだろうか。深い愛情をもって子どもたちに接してきた精神科医が、豊富な臨床例と卓抜な物語解釈をとおして語る「対象喪失」への処方箋。
第1部 対象喪失の心的世界(対象喪失とは何か
乳幼児期の対象喪失反応
度重なる対象喪失と絶望
喪失対象を探し求めて ほか)
第2部 対象喪失による病理現象(登校拒否と対象喪失
乱暴・いたずら・いじめと対象喪失
緘黙症と対象喪失
心身症やヒステリーと対象喪失 ほか)
例.「宮沢賢治」→「宮沢」
叢書ウニベルシタス、講談社学術文庫、中公文庫、岩波文庫、ちくま文庫、みすず書房、哲学、思想、人文科学、芸術、美術、算法少女、復刊、悲劇、古本、イーブックオフ、古本市場...